聴覚障害者に関するニュース、聾(ろう)文化や手話に触れて興味深かった事などを綴っていこうと思います。






手話の大切さ、絵本で知って 帯広のろう画家 乗富さん出版
2008年11月19日 (水) | 編集 |
手話の大切さ、絵本で知って 帯広のろう画家 乗富さん出版

耳の聞こえない人の思いを表現する「デフアート」に取り組んでいる帯広のろう者の画家、乗富(のりとみ)秀人さん(39)の絵本「手話で生きたい」が東京の生活書院から出版された。ろう画家の絵本は国内では珍しい。乗富さんは青を基調にした独特の作品と文章で、ろう者にとって、いかに手話が大切かなどを訴えている。

 乗富さんは自分と同じ耳が聞こえない長男が生まれたのをきっかけに、ろう者への理解を進めようと二〇〇三年、それまでの風景画からヨーロッパなどで盛んなデフアートに移行。油彩の抽象画で心の世界を描き、帯広や旭川などで個展を開いてきたが、子供から大人まで、より多くの人に分かりやすく思いを伝えたいと、絵本を出版することにした。

 絵本には、これまで描いた作品から二十五点を掲載し、ろう学校の教育が「耳が聞こえないことは治すべき欠点」という考え方に覆われてきた歴史をたどった。昭和初期に、ろう学校から手話が排除された絶望感は、両腕がない人が後ろ向きに座る姿で描いた作品「我々(われわれ)は昭和八年一月二十九日を忘れない」で表現した。地球の上を手話を表す手の翼が飛ぶ作品「地球と私たちの約束」には、耳が聞こえる人とろう者が互いに多様性を認め、支え合う社会になってほしいという願いを込めた。

 乗富さんは「手話を禁止するろう学校は少なくなったが、手話で教育している学校は少ない。自分と異なるものを受け入れる大切さを知ってほしい」と話している。

 絵本はA5変型判四十ページ。千五百七十五円。問い合わせは生活書院(電)03・3226・1203へ。
(北海道新聞 - 2008年11月18日)
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