聴覚障害者に関するニュース、聾(ろう)文化や手話に触れて興味深かった事などを綴っていこうと思います。






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ろうあ者の被爆体験を韓国で上演へ 一宮の杉野さん、手話朗読で
2009年05月28日 (木) | 編集 |
ろうあ者の被爆体験を韓国で上演へ 一宮の杉野さん、手話朗読で

 ろうあ者の被爆体験を手話による朗読劇で演じている愛知県一宮市の舞台俳優、杉野実奈さん(35)が、6月10日に韓国・春川(チュンチョン)市で公演する。北朝鮮の核実験で平和や非核の概念が脅かされる中、日韓両国を隔てる歴史の溝を超えて、新世代の“語り部”として声なき声を演じ上げる。

 自然体でベッドに腰掛け、朗読テープが淡々と語る壮絶な体験談を、身ぶり手ぶりと表情を駆使して体現する。気持ちが高ぶり、喜びの場面でも目の奥には憂いが宿る。

 「何が起こったのかわからないまま空を見ると、だいだい色のような火の玉があって、雲のすき間から赤い光がパッパッともれています」(朗読文)

 戦後60年の2005年、既刊の写真集「ドンが聞こえなかった人々」を題材に、長崎で被爆した2人のろうあ者の女性を主人公とする同名の朗読劇を書き上げ、名古屋市などで上演。ろうあ者からも健常者からも反響は大きく、韓国の文化プロダクションの目にとまり、今月23日に出演依頼が届いた。初の海外渡航でもあり、寝る間を惜しみ自室のベッドで練習に打ち込んでいる。

 昔から人と話すのが苦手で、役者にあこがれながらも縁遠い存在だと思っていた。だが、専門学校で学んだ手話を生かし、京都府にあるろうあ者専用の福祉施設で働いたことが転機となった。

 入所者には読み書きができなかったり、精神障害を抱える人が多く、体中から「何かを伝えたい」というメッセージがあふれ出ていた。高齢の入所者の死に何度も立ち会ううちに「思ったことを表現できる人生を選びたい」と決意。25歳で退職して演劇を始め、10年になる。

 今回の作品も施設時代の経験から生まれた。高齢の入所者から毎日のように手話で伝えられた戦争体験。音が聞こえず鮮明な映像だけを記憶する彼らにとって、どれほど恐ろしかったか。寄り添って実感したからこそ、表現の幅が広がったと思う。

 演じるだけで平和が訪れるとは思っていない。韓国では「日本人の演じる戦争なんて」と、厳しい目で見られると覚悟もしている。

 だが、25日に北朝鮮が核実験を行ったとのニュースを見て、「誰かが伝え続けなければ」との思いを強くした杉野さん。「戦争で苦しみ、悲しみを味わったのはどの国の人も同じ。ろうあ者の声にならない叫びが表現できれば、言葉の壁があっても理解してくれると思う」。そう信じて舞台に立つ。
(2009.5.27 中日新聞)
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『書く』も困難 聴覚障害者に文章講座
2009年05月20日 (水) | 編集 |
『書く』も困難 聴覚障害者に文章講座

 聴覚障害者の「聞こえない、聞きにくい」状態は、「書く」ことにも影響している。社会人でも文法や表現を誤ってしまう人もいて、周囲から本人の能力自体を疑問視されることがある。文章力アップを目指し講座・教室が開かれている。 

 「日本語が苦手で、文章を書くときに間違えることもある。ここで学んで、もっと上手になりたい」

 聴覚障害者を対象に四月に始まった「文章力向上講座」に通う会社員鈴木信太郎さん(29)は学びへの思いをこう話す。

 この日は使役の言葉「させる」がテーマ。講座を主催する人材養成・出版会社「UDジャパン」(東京都港区)の研修室で、受講生が手話通訳士鈴木隆子講師(45)の手話を見つめ、熱心にメモしていた。

 友人にメールで文章の間違いの有無を確認することもある信太郎さんは「学校でもっと勉強していればと思うことがある」と振り返る。受講生の女性会社員(57)は「上司から報告書を書くように言われ困ることがある。今まで小学生が使うような絵のある本を参考にしていた」と打ち明ける。

 この講座を発案した鈴木講師は「以前の職場で、手話で話すと優秀な聴覚障害者の同僚たちが文章を書くと助詞や助動詞の活用などが正確ではなく、最初はとても驚いた」=表。同僚を見下す人もいて、憤りを覚えた鈴木講師は日本語教師の経験を生かし、講座を開くことを思い立った。

 なぜ「書く」ことが苦手なのか。「それは、聴覚障害による二次障害なんです」。聴覚障害者と視覚障害者が学ぶ筑波技術大学(茨城県つくば市)の石原保志教授(聴覚障害教育)はこう説明する。

 健常者は幼児期から話したり聞いたりして、「話し言葉」を自然に身に付け、それが言葉のベースになり、「書き言葉」の習得を支える。だが、生まれつきの聴覚障害者は聴覚を通じての聞いて話すコミュニケーションが困難で、「言葉のベースが十分に育たないまま、『読む書く』に入って行かざるを得ない状況がある」

 聴覚障害者の“母語”といわれる手話と日本語には、言葉の仕組みに違いもあり、手話をそのまま文章に置き換えることは難しい。石原教授は「その対応関係を結びつけにくいことも壁の一つ」と指摘。

 こういった言葉の問題から、聴覚障害がある場合、最近は早ければ三歳児から書き言葉について学習する。石原教授は「『話す聞く』に制約がある中で、本人や家族がすごく努力していることを理解してほしい」と話す。

 東京都の委託で文章教室を長年開催している都聴覚障害者連盟の越智大輔事務局長は「学びの場、特に成人が学べる場がないので、教室や講座の取り組みが広がってほしい」と歓迎する。

 一方、聴覚障害者の大学進学、社会参加が増え、職種も多様化。健常者との職場などでの意思疎通に筆談やメールなど「書く」ことが増え、文章のつたなさから誤解を生む機会もある。なかには退職に至った深刻なケースもあるという。

 石原教授は「聴覚障害者が働く職場では、読み書きの問題を認識して、図などを使って理解しているか確認するといった取り組みが必要で、それがバリアフリーの職場だと思う」と訴える。

<聴覚障害者の誤用例文>○「作成した文を直るお願いします」

 ※「文を」は「文の」にし、「直る」は「直しを」とすべきで助詞「を」が抜けている。手話表現では動詞の「直る」と名詞の「直し」が同じため混同しやすい。

○「楽しみお待ちしております」

 ※「楽しみにしております」とすべきだが、手話表現の「楽しみ」と「待つ」をつなげてしまい、助詞「に」も抜けている。 (鈴木隆子講師作成)
(2009.5.20 中日新聞)
日本手話:聴覚障害者にも住みよい社会を 仙台の市民団体がきょう教室開講 /宮城
2009年05月20日 (水) | 編集 |
日本手話:聴覚障害者にも住みよい社会を 仙台の市民団体がきょう教室開講 /宮城

◇「日本手話の世界知って」
 手話には、日本語の文法に手の動きを合わせて会話する「日本語対応手話」と、身ぶりや表情を多用する「日本手話」の2種類がある。聴覚障害者(ろう者)は日本手話を母語として使うため、耳の聞こえる人(聴者)が日本語対応手話を習得しても、通じないケースが多い。このため、仙台市の市民団体「みやぎ手話工房フロムハート」(宮城野区)は18日、ろう者にも住み良い社会をつくろうと、日本手話教室を東北で初めて開講する。自身もろう者で代表の工藤豊さん(47)は「一人でも多くの人に日本手話の世界を知ってもらいたい」と抱負を述べた。

 ◇日本語対応通じず
 日本語対応手話は、日本語の語順通りに手を動かし単語を並べていく。聴者には習得しやすいが、慣用句のような独特な言い回しは文字通りにとらえられ、ろう者に意味が正しく伝わらないケースもある。「寄り道をする」という意味の「道草を食う」を日本語対応手話でそのまま表すと、ろう者には「道に生えている草を食べる」と理解されるという。

 工藤さんにも経験がある。チラシを張る準備をしていると、聴者から手話で「それはちょっと」と言われた。「それを張るのは、やめよう」という意味だったが、工藤さんは「枚数を少なめに張る」と理解し、壁に張ろうとして止められた。テレビドラマなどの影響で日本語対応手話を始める人は増えてきたが、「意味が通じず、互いに寂しい思いをし、ろう者はますますろう者だけの世界に閉じこもってしまう」。先天的なろう者にとっては、日本語そのものの習得が難しいという。

 一方、日本手話はろう者の間で独自に発達した言語で、手の動きに口の形、まゆの上げ下げなど顔の表情を組み合わせるのが特徴。日本手話で「車で家に帰る」と表現するには、家を表した手に、車を表したもう片方の手を近づけるだけで良い。片手でほおをたたき「おいしい」と表現する場合は、顔の表情で「まあまあおいしい」から「とてもおいしい」まで伝えられる。

 厚生労働省の推計調査によると、全国のろう者の数は29万1800人(06年)。ろう学校で日本語対応手話を学んだろう者の一部は、バイリンガルのように両者を使い分けられるが、先天的なろう者やろう者だけのコミュニティーでの生活が長い高齢者には難しいという。

 ◇ろう者に合わせて
 工藤さんは青森県むつ市出身。2歳の時に予防接種を受けた後に高熱で右耳が聞こえなくなった。左耳に補聴器をつけ、高校まで一般の学校に通ったが、左耳の聴覚も失われていった。

 高校卒業後、調理場や印刷工場で働き、24歳で仙台へ。聴者主宰の手話サークルに入り、日本語対応手話を覚えたが、「ろう者に通じないことにショックを受けた」という。日本手話は、ろう者と野球や卓球などで交流を深め、身に着けた。

 日本手話を使う聴者が少ないため「ろう者は日本語対応手話を身に着けて社会に出るべきだ」という指摘もあるが、工藤さんは「ろう者は聴者の世界に合わせようとし、できない人が萎縮(いしゅく)して寂しい思いをしてきた。ろう者の世界に聴者が合わせてくれた方が、一緒に活動できると思う」と訴える。

 みやぎ手話工房は昨年8月発足。手話教室は、仙台市市民活動サポートセンター(青葉区)で10月まで週1回開催。テキストや日本語を使わず日本手話だけで会話する。既に定員を満たし、申し込みは締め切った。問い合わせは手話工房のファクス(022・251・6189)。
(2009.5.17 毎日新聞)

日本手話を勉強している私は、日本語対応手話との違いを切に感じます。
日本語対応手話は、聴者が勉強しやすいという利点はありますが、聾者に伝わりにくいのでは、何のための勉強か疑問を感じることもあります。もちろん、難聴や中途失聴の方には日本語対応手話のほうが覚えやすいのですが...。
聴者が日本手話を習得するのは大変なことですが、実際、数年日本手話に触れていると、聾者の手話もだいぶ読み取れるようになり、聾者との会話も少しずつですが、できるようになりました。
日本手話は聾者の言語という認識がもっと広まって、勉強をする人が増えていってほしいです。
DSで始めてみませんか「手話の森」
2009年05月13日 (水) | 編集 |
2009年6月 30日発売予定のニンテンドーDS手話学習ソフト『手話の森』。

手話単語のクイズ形式などゲーム感覚で楽しく手話を学べるとのこと。定価:¥ 5,040

http://www.s-f.co.jp/soft/ds/shuwa/

ためしに買ってみようかな?
ベストマザー今井絵理子が手話スピーチ
2009年05月11日 (月) | 編集 |
ベストマザー今井絵理子が手話スピーチ

歌手今井絵理子(25)が母の日の10日、第2回ベストマザー賞の音楽部門に選ばれ、都内で行われた授賞式に出席した。ママたちがあこがれや目標とする有名人を選ぶもの。手話をまじえて「まだ母親として4年目。笑顔の大切さを伝えたい」とスピーチした。聴覚障害のある4歳の長男を持つ。「息子や同じ境遇のお母さんたちへの感謝の気持ちを込めた」と説明した。ほか安田成美(42)らが受賞。
(2009.5.10 日刊スポーツ)
『法廷で手話』試行錯誤 開始まで2週間 用語通訳、見せ方配慮を
2009年05月08日 (金) | 編集 |
『法廷で手話』試行錯誤 開始まで2週間 用語通訳、見せ方配慮を

 裁判員制度開始が二週間後に迫り、聴覚障害者が安心して裁判に参加できるよう「法廷での配慮」を求める声が手話通訳の専門家から上がっている。一方で、法廷用語の手話表現を開発する動きも出ており、裁判員制度は手話の世界に新しい潮流を生み出しそうだ。

 「聴覚障害のある裁判員が法廷でのやりとりをすべて把握できるように」と配慮を求めているのは、国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)で手話通訳の教官を務める木村晴美さん(43)。昨年七月、東京地裁での模擬裁判で、ろう者として裁判員役を務めた体験を基に訴える。

 証人が発言中、弁護人が証人に質問する場面があったが、言葉が重なり、どちらの発言が通訳されているのか分からなくなった。でも「『待って』と伝えられなかった」という。裁判の進行を止める勇気はなく、傍聴人の視線も強く意識してしまい、聞き返すことができなかった。

 検察官や弁護人がスクリーンに図表を映し出しながら説明した際も、同じように戸惑った。画面と通訳者を交互に見ることに追われるうち、画面が切り替わり、やりとりに追いつけなくなった。

 終了後、検察官と弁護人は「手話通訳がいたから進行に問題はなかった」としたが、木村さんは「発言の前に、通訳者とのアイコンタクト(目と目の合図)で通訳を終えたことを確かめてほしい」と通訳のための時間の確保を提案する。

 裁判員と通訳者との間で事前に「もう一度訳して」を意味するしぐさを決めておいたり、法廷用語の意味をかみ砕いて通訳したりする気配りも必要だ。木村さんは「(聴覚障害者にとって)裁判員を務めることは手話を使った社会参加。このことを広く理解してもらいたい」と話す。

 一方、聴覚障害者を支援しようと、全国手話研修センター(京都市)の日本手話研究所は、法廷でよく使う六十五の用語の手話表現を新しく開発。同研究所のホームページで動画を掲載している。模擬裁判を体験した聴覚障害者や手話通訳士から「どう訳せばいいのか」との声が上がり、昨年六月から研究を進めた。

 「裁判官」「起訴」「冒頭陳述」「合理的な疑い」「共謀共同正犯」「責任能力」「未必の殺意」「心神喪失」?など、法廷の登場人物をはじめ冒頭手続き、証拠調べ、評議に至るまでのキーワードを訳した。

 高田英一所長は「ろう者にとっての言葉は手話。法廷用語の手話単語を知ることが裁判に参加する力となることを期待している」と話す。
(2009.5.7 東京新聞)
日本手話:自転車でチャリティー、ドニーさん札幌到着
2009年05月07日 (木) | 編集 |
日本手話:自転車でチャリティー、ドニーさん札幌到着

日本手話で学ぶ全国唯一の中学部の設立資金を集めようと、東京?札幌間1246キロを自転車で走っていたカナダ人会社員、ドニー・カルボウィラさん(45)が5日、札幌市のテレビ塔に到着した。

 日本手話で学ぶ子どもら約50人が手作りの横断幕とゴールテープで大歓迎。ドニーさんは「子どもたちのためなら何だってするよ」と幸せそう。

 募金はブログ(http://blog.canpan.info/bbed)でも受け付けている。

毎日新聞 2009年5月6日
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