聴覚障害者に関するニュース、聾(ろう)文化や手話に触れて興味深かった事などを綴っていこうと思います。






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裁判員制 障害者に意欲、不安 手話通訳不足など深刻
2008年06月29日 (日) | 編集 |
裁判員制 障害者に意欲、不安 手話通訳不足など深刻

来年5月に始まる裁判員制度。素人の裁判員でも理解できるよう「目で見て耳で聞いて分かる裁判」を目指す方針に、視聴覚障害者たちが「参加できるのか」と不安の声を上げている。障害者団体は「参加しても、理解を助ける仕組みがないと責任を持った判断ができない」と、支援体制の充実を求めている。

 最高裁は「参加に支障がないよう可能な限り配慮したい」とし、選任手続き書類の点字化や、手話通訳者・要約筆記者の確保を進めようとしている。

 しかし、写真や映像の証拠を見なければ判断できない場合の視覚障害者や、録音テープを聞かなければならない場合の聴覚障害者は、裁判員法の「欠格事由」(職務の遂行に支障がある)に当たるとし、断ることもあるとしている。

 こうした説明に、全日本視覚障害者協議会の織田洋(ひろし)さんは「映像や写真を使わない裁判があるのか。『今回はだめ』と言って、ずっと断られるのではないか」と疑問を投げかける。法廷で被告の表情や動きをどうやって伝えるかや、裁判所・法廷までの道案内など、解消しなければならない課題は多い。

 愛知県聴覚障害者協会事務局長の園田大昭さんも「聞こえる人たちだけで審理が進み、置き去りにされるのでは」と不安を口にする。

 特に深刻なのが、手話通訳者不足だ。愛知県には手話通訳の資格を持つ人が200人近くいるが、園田さんは「手話通訳だけでは生計を立てられないので専門家が育っていない。裁判を手話通訳できるのは1割いるかどうか」と話す。都市部以外では、不足がさらに顕著という。

 参加への意欲と不安の間で複雑な思いを抱く障害者たち。全日本ろうあ連盟の安藤豊喜理事長は「弁護士が容疑者の権利を守るため、聴覚障害者を不選任とするかもしれない。2つの人権があり難しい問題だ」と話す。

 名古屋市視覚障害者協会の橋井正喜会長は、「障害が理由で排除されるのはつらい。その代わり、私たちにもできると、意思表示することが大切だ」と話し、裁判員制度の勉強会を予定している。

(2008.6.29 中日新聞)
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映画:盲目少女のひたむきさ 「ふみ子の海」、8月に小松で自主上映 /石川
2008年06月28日 (土) | 編集 |
映画:盲目少女のひたむきさ 「ふみ子の海」、8月に小松で自主上映 /石川

◇実話基にした感動作
 戦前の新潟を舞台に、ひたむきな盲目の少女と、少女を支える人たちの姿を描いた映画「ふみ子の海」(07年、近藤明男監督、105分)が8月24日、小松市大島町の小松市民センターで自主上映される。生涯を視覚障害者の教育にささげた盲学校教師の実話を基にした作品だ。

 モデルの粟津キヨさんは1919年に新潟県の農家に生まれ、4歳で失明。苦学の末、43年に東京女子大に入学。卒業後、郷里の高田盲学校の教師となり、視覚、知的の二重障害を持つ子供の教育などに献身。88年に68歳で死去した。

 原作「ふみ子の海」(理論社)の著者、市川信夫さん=同県上越市=は教師として粟津さんと出会い、桜の花びらを口に入れての「花見」に衝撃を受け、原稿を書き始めたという。

 映画は少女時代に絞ったストーリー。進学を渇望しながらマッサージ師の道へ進む主人公・ふみ子(鈴木理子)。障害者の権利も確立していない時代に、試練を受け止め、周囲の時に厳しくも温かい支えで生きる姿を描く。高橋恵子が毎日映画コンクール・女優助演賞を受賞するなど、高い評価を得ている。

 主催は市民グループ「いのちにやさしいまちづくりを考える会」。原作者の市川さんが、メンバーで白山市の絵本作家、野村さやかさんの父という縁もあり、上映を企画した。会場ではFMラジオによる副音声、字幕スーパーなどがあり、ガイドスタッフも控えるなど視覚、聴覚障害者も鑑賞できる。

 同会事務局の保健師、榊原千秋さんは「ふみ子は多くの人に支えられた。映画が、見る人のいろんな『出会い』のきっかけになれば」と話している。午前10時半▽午後2時▽午後6時半の3回。市川さんの講演会もある。前売り1000円、当日1300円(小学生以上)。チケット購入などは「つじぶん」(0761・21・2323)。【野上哲】

毎日新聞 2008年6月28日
「聴くクスリ」藤田恵美さんが初のソロツアー?名古屋ブルーノートで
2008年06月26日 (木) | 編集 |
「聴くクスリ」藤田恵美さんが初のソロツアー?名古屋ブルーノートで

 歌手の藤田恵美(ふじたえみ)さんが6月27日、「名古屋ブルーノート」(名古屋市中区栄3、TEL 052-961-6311)で初のソロツアー公演を行なう。

 「Le Couple(ル・クプル)」のボーカルとしてデビューした藤田さんは、2001年からソロ活動を開始。同年11月に、洋楽の中から「厳選した」楽曲をカバーしたアルバム「camomile(カモミール)」を発表した。同アルバムは香港やシンガポールなどアジア圏で大ヒットを記録している。翌年には、香港でゴールドディスクを受賞し、「聴くクスリ」と評された。その後発売された「camomile blend」「camomile classics」のシリーズ全作がアジア各国でNo.1を獲得しているという。

 国内では、伊豆大島の「さくら小学校」の校歌を作曲するなどしているほか、手話バンド「こころおと」の手話ボーカルKuniyさんと「音楽と手話でひとつになろう」をテーマに掲げた音楽会「心のバリアフリー音楽会」の開催にも力を入れている。

 今回のツアーは、これまで発売してきた「カモミール」シリーズの「集大成」となるアルバム「camomile Best Audio」の発売を記念して行なわれるもの。同作は、ソニーのアンプ開発者、金井隆さんを監修に迎え、全曲のリミックスをSACD(スーパーオーディオシーディー)、マルチサラウンドのフォーマットで行ない「レコーディング時の自然な楽器のなり方、歌声を再現」しており、多くの音楽ファン、オーディオファンを引きつけている。

 藤田さんは8月1日、愛知県下の全小学校を対象に刈谷市産業振興センターで行なわれる「あいち児童会長 OMOIYARIサミット」のテーマソングを手がけることも決定している。主催の日本青年会議所東海地区愛知ブロック協議会委員長の日高章さんは、藤田さんへの依頼について、「オリジナル曲に手話を付けて公演する活動をしている藤田さんの活動は、われわれの活動にもリンクしてくる部分が多い」とし、「歌声、人柄、すべてにおいてイメージにぴったりだった」と絶賛する。

 名古屋で歌うことについて藤田さんは「名古屋はとてもエネルギッシュなイメージがある。OMOIYARIサミットのテーマソングを手がけていることもあり、とても身近に感じている土地。名古屋はツアー1発目なので頑張りたい」と笑顔を見せる。
 
 藤田恵美オフィシャルHP

(2008.6.26 アキバ経済新聞)
手話での審理へ研修 通訳士 裁判員制度の施行控え
2008年06月23日 (月) | 編集 |
手話での審理へ研修 通訳士 裁判員制度の施行控え

地裁書記官講師に 用語集求める声も
 来年五月から施行される裁判員制度を前に、県手話通訳士会は二十一日、金沢地裁刑事次席書記官の加藤紀幸氏を講師に招き、金沢市の県聴覚障害者センターで、手話通訳士二十人が参加した裁判員制度研修会を開いた。

 県内の聴覚障害者は約四千人。裁判員選任手続きの段階から、手話通訳士が必要になる可能性がある。

 加藤書記官は制度の仕組みを説明したほか、最高裁が企画制作した広報用映画を上映。「課題は大きいが、広く社会参加してもらいたい」と話した。

 参加者からは「評議の際に手話通訳するのに適した環境を整えてほしい」「通訳士が勉強するための裁判用語集を作ってほしい」などの要望が出ていた。
(2008.6.23 中日新聞)
耳が不自由な子に落語披露 桂福団治さん実演会
2008年06月22日 (日) | 編集 |
耳が不自由な子に落語披露 桂福団治さん実演会

耳が不自由な子どもたちに落語を楽しんでもらおうと、津市の県立ろう学校で21日、落語家の桂福団治さん(67)を招いた手話落語の実演会が開かれ、児童や生徒、保護者約300人が、落語の世界を楽しんだ。

 桂さんは30年前、病気で一時声が出なくなったのを機に手話落語を始め、以来、各地で講演会などを開いてきた。この日は、桂さんが古典落語をモチーフに、児童らにも分かりやすい丁寧な手話でうどんを食べる場面などを演じると、会場に明るい笑い声が響いた。

 さらに、児童らもステージに上がり、扇子に羽織姿で手話落語に挑戦=写真=。大きな手ぶりでテンポの良い落語を披露していた。その後、「手話と私」をテーマに講演した桂さんは、「耳が不自由な子たちにも、落語を身近に感じてもらいたい」と話していた。

(2008年6月22日 読売新聞)
捨て犬を聴導犬に育成 自立目指す若者と寝食共に
2008年06月21日 (土) | 編集 |
捨て犬を聴導犬に育成 自立目指す若者と寝食共に

年間10万匹以上が殺処分されている捨て犬を聴覚障害者の「耳」となる聴導犬に育てる施設「あすなろ学校」が5月、横浜市旭区に開校した。犬の訓練を担当するのは引きこもりなどを経験し自立を目指す若者たち。1期生の20代の男性3人が、保護された犬3匹とともに共同生活を送りながらトレーニングに励んでいる。

 設立したのは聴導犬や盲導犬、介助犬の普及を図る日本補助犬協会(東京)と韓国サムスングループの日本法人日本サムスン(同)。盲導犬は国内に約1000匹いるが、聴導犬は10数匹と少ない。協会は聴導犬を必要とする聴覚障害者を約1万人と推定。学校では年間10匹育成するのが目標だ。

 ニートや引きこもりを経験した若者の社会復帰の支援も目指す。入学資格は、厚生労働省の委託事業「若者自立塾」などの自立支援団体の出身者で、犬と関連のある仕事を希望する人。

 入学者は担当する犬と寝食を共にし、外出時以外は一緒に過ごす。ビジネスマナーの講座や臨床心理士によるカウンセリング、アルバイト体験もあり、半年間の訓練後は就労もサポートする。

(2008/06/21 共同通信)
「聞こえずとも挑もう。大丈夫」 聴覚障害女性が車の免許取得 / 岐阜
2008年06月19日 (木) | 編集 |
「聞こえずとも挑もう。大丈夫」 聴覚障害女性が車の免許取得 / 岐阜

岐阜県海津市平田町の西濃自動車学校に通う聴覚障害者の村田裕子さん(22)が、自動車免許を取得した。同校での受講生は久しぶりといい、指導側も簡単な手話やホワイトボードでの筆談を駆使して対応。「学科、技能すべて補習なし」(同校)の優秀な成績で卒業した。6月の改正道交法施行で、全く耳が聞こえない重度の聴覚障害者も運転免許を取得できるようになった。村田さんは「見ることでカバーはできる。無理という考えは捨てて挑戦を」と呼び掛ける。

 感音性難聴の村田さんは今年春に茨城県の筑波技術短大を卒業し、現在就職活動中。「地元の岐阜で仕事を探すなら、車が必要になる」と免許取得を思い立った。

 補聴器でチャイムや雷の音は分かるため、従来の制度で取得は可能。しかし、会話は聞き取れないため、技能課長の吉田敏さん(43)がマンツーマンで指導に当たった。

 吉田さんは、覚えたての簡単な手話と車内でも扱える小さなホワイトボードを活用。「間隔もっと広く」「スピード違反だよ」などの書き込みで意思疎通を図った。「周囲の状況を判断する観察力があり、優秀な生徒でした。今後の指導に生かしたい」と振り返る。

 「コミュニケーションが取れたから、不安はなかった。堤防道路をドライブして温泉に行きたい」と笑顔の村田さん。免許取得を考えている聴覚障害者に「私も『無理』と言われた。聞こえないことであきらめていることがいろいろあると思うけど、目で見ることでカバーはできる。大丈夫」とエールを送る。
(2008.6.19 中日新聞)
手話教室 乳幼児とどうぞ
2008年06月18日 (水) | 編集 |
手話教室 乳幼児とどうぞ

ろうの子持つ親支援
 東京都内のNPO法人が、親子で参加できる「ファミリー手話教室」を今年度からスタートさせた。耳の聞こえない乳幼児を持つ保護者を支援するのが目的だ。

 このNPO法人は、ろう教育の支援を行っている「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センター」。

 手話で授業を行う全国初のろう学校「明晴学園」(東京都品川区)の一室に6月11日、0?3歳の子どもとその親が集まった。部屋の後方で子どもは保育してもらい、母親たちは講師から手話を習う=写真=。参加者の名前、数字、家族構成などの表現を学んだ。途中で保育中の子どもが母親に抱きついたりして和やかな雰囲気だ。

 参加した保護者の中には、ろうの人とそうでない人がいる。1歳9か月の男児と一緒に参加した母親(39)は「ほかのろうのお母さんから話しかけてもらえるし、同じ境遇の人と交流できてよかった」と語っていた。

 子ども連れで参加できる手話教室はほとんどないという。NPO法人の玉田さとみさんは「子どもの耳が聞こえないと分かったとき、親はとても落ち込む。仲間と出会うことで、励みになれば」と話す。

 次回の手話教室は7月9日午前10時半から開かれる。参加無料。参加希望者は名前、子どもの年齢、連絡先、保育の希望を書いて、ファクス(03・5767・5057)か電子メール(info@bbed.org)で7月4日までに申し込む。

(2008年6月18日 読売新聞)
ワサビの臭いで火災警告・聴覚障害者向け
2008年06月17日 (火) | 編集 |
ワサビの臭いで火災警告・聴覚障害者向け

消火装置などの製造販売を手掛けるエア・ウォーター防災(神戸市、豊田喜久夫社長)と香料関連のシームス(東京・千代田、漆畑直樹社長)は、聴覚障害者向けに火災警報器に連動してワサビのにおいを噴射する装置を開発した。ワサビのつんとする刺激臭で火災の発生を気付かせ、逃げ遅れを防止する。一般家庭のほか病院やホテルなどからの需要を見込む。

 同装置は煙に反応する市販の火災警報器と連動させ、壁に設置して使う。火災警報器が作動すると電気信号が送られ、スプレー缶に充てんしたワサビのにおい成分の「アリルイソチオシアネート」を室内に拡散させる仕組みだ。聴覚障害者向けには光や振動で警告する製品が一般的だが、においによる警報は就寝中でも気付きやすい利点がある。特にワサビのにおいは食品として親しみがある上、同じ刺激臭のミントなどと比べて刺激が強いという。


[6月16日/日経産業新聞]
大銀座落語祭:子供寄席など6公演が無料で 来月18、19日
2008年06月17日 (火) | 編集 |
大銀座落語祭:子供寄席など6公演が無料で 来月18、19日

東京・銀座で7月17?21日に開かれる「大銀座落語祭2008」のうち、無料6公演が発表された。

 6公演は、▽「手話落語会」 7月18日午後1時、博品館劇場。林家正蔵、中野佐世子(NHK手話ニュースキャスター)

▽「英語落語会」 18日午後3時、同。立川志の輔、笑福亭鶴笑、大島希巳江(文京学院大准教授)

▽「子供寄席」 19日午前11時30分、コミュニケーションゾーンOPUS(オーパス)=ソニービル8階。林家きく姫、林家木久蔵、翁家勝丸(子供は保護者同伴で)

▽「子供のための落語教室」 19日午後1時、同。桂小南治、林家二楽(同)

▽「韓国語落語会」19日午後2時30分、同。笑福亭銀瓶

▽「ホーキング青山爆笑ライブ」 19日午後4時、同。ホーキング青山。

 いずれも事前申し込みが必要。締め切りは7月4日で、応募多数の場合は抽選となる。

【関連リンク】
「大銀座落語祭2008」
http://www.ginza.jp/

(2008.6.17 毎日新聞)
感動“千手観音”今年も見られる…中国障害者芸術団
2008年06月16日 (月) | 編集 |
感動“千手観音”今年も見られる…中国障害者芸術団

聴覚障害を持つ10?30代の男女が一糸乱れずに舞う「千手観音」で知られる中国障害者芸術団が昨年に続き、今秋に日本公演を行うことになった。

 同芸術団は中国全土約6000万人の障害者から選出され、04年のアテネ・パラリンピックや05年の「愛・地球博」でも演目を披露し世界的に高い評価を得ている。日本でも日テレ系ドキュメンタリーやインターネットなどから話題が広がり、昨年の全国ツアーは15万人を動員した。今年は日本で上演されていない演目も披露する予定で、日本の曲を歌う場面では昨年と違う選曲になるという。

 ツアーは東京厚生年金会館(9月20?22日、10月3、4日)、戸田市民文化会館(9月19日)、大宮ソニックシティ(9月30日)のほか、20都市での公演を予定している。

(2008年6月16日 スポーツ報知)
手話習いながら ろうあ者に空手指導 / 栃木
2008年06月15日 (日) | 編集 |
手話習いながら ろうあ者に空手指導 / 栃木

藤岡町内で空手を教える蛭沼の運送業野尻昇さん(40)は、ろうあ者らを生徒として受け入れている。本人も週一回のペースで手話サークルに通い、生徒らとコミュニケーションを図ろうと勉強中だ。

 ろうあ者との出会いは、高校時代にさかのぼる。宇都宮市内の高校に通っていた野尻さんは、バスの中で聾学校に通学する学生と知り合った。そこで会話の手段で手の形を文字に見立てた「指文字」の存在を知り、実践。卒業まで友人として付き合いが続いた。

 以来、二十年以上が経過。本人が週に二回、塾長として藤岡二中の体育館で指導する空手道場(闘心塾)に今年、耳の不自由な五歳の子どもが入門した。学生時代の知人を思い出した野尻さん。「この子と意思の疎通をしたい」と、すぐに町中央公民館の「手話サークルふじの会」(山岸可依代表)に入会した。

 約二カ月が過ぎた現在、あいさつなどの基本はマスターしたものの「手話は難しい。相手の表情から会話の流れを読み取ることも必要。まだまだ覚えることがたくさんある」と話す。

 また、持論は「ハンディがあっても空手は学べる」とし、武道を通して「差別や偏見のない社会づくりを訴えたい」という。

 現在は、耳の聞こえない仲間も新たに加入。「今年は聾学校で護身の基本を教えたい。将来は保護司を目指せれば」と目標を話した。
(2008.6.15 下野新聞)
聴覚障害者の運転免許 一般運転手はいたわりを /滋賀
2008年06月14日 (土) | 編集 |
聴覚障害者の運転免許 一般運転手はいたわりを /滋賀

全く聞こえない人にも条件付きで可能??意欲的な反応あり、手話通訳による講習会も
 
 後部座席のシートベルト着用や75歳以上に高齢運転者標識の表示を義務付けた改正道路交通法が今月1日、施行された。今回の法改正では、聴覚障害者の免許取得条件が緩和され、聴覚が完全に失われた人も条件付きで普通乗用車を運転できるようになった。一般のドライバーにも聴覚障害者の車への配慮義務が定められたが、十分周知されているとは言えない。ハンディキャップがある人が移動しやすい交通社会を実現するには何が求められているのだろうか。

 ◆改正内容◆

 旧法では「補聴器を付けた状態で10メートル離れた場所から90デシベルの警音器の音を聞き取れる程度の聴力があること」が免許取得の条件だった。県警運転免許課によると、県内在住の聴覚障害者約4000人のうち、この条件で免許を持つ人は435人(5月1日現在)。法改正に伴い、聴覚が全くない人でも、ルームミラーを幅が広い「ワイドミラー」に換えたうえ、聴覚障害者標識を表示すれば、普通乗用車に限り運転可能になった。表示義務違反は、2万円以下の罰金または科料に処せられる。

 ◆求められる理解◆

 県障害者自立支援課によると、聴覚障害者が運転免許を持てることを知らない人が少なくない。インターネット上に「聴覚障害者は運転するな」などの書き込みもあり、偏見や理解不足もある。

 また、県警によると、各地域で開く高齢者向け講習会で「高齢者標識を付けたことで、かえって嫌がらせをされた」との声が寄せられており、聴覚障害者標識の車にも同様の悪質な行為が懸念される。

 このため、改正法では、同標識を付けた車に幅寄せや割り込みをしたドライバーには5万円以下の罰金が科されることも定められた。しかし、法律以前の問題として、聴覚障害者が気後れせずに標識を付け、新たなルールで交通社会に参加できるかは、一般ドライバーの“いたわりの心”にかかっていると言えそうだ。

毎日新聞 2008年6月14日 

アメリカ手話、日本にも 名古屋外大で開講
2008年06月14日 (土) | 編集 |
アメリカ手話、日本にも 名古屋外大で開講

愛知県日進市の名古屋外国語大で英語教師の卵たちが「アメリカ手話」を学んでいる。大学の授業として全国で初めて講座が組まれ、英語教育学科の学生45人が受講。このうち22人は7月15日から、手話教育が盛んな米国・ボストン大での短期研修に参加し、本場の手話に触れる。

 「How old are you(ハウ・オールド・アー・ユー)?」?。学生同士がペアになり、年齢を尋ねるが、動かすのは口ではなく手。教室は静まり返ったままだが、みな真剣だ。教えるのは、国際会議などでの手話通訳の経験を持つ米国人ダニー・ゴングさん(28)。「学生たちはとても熱心」と言う。

 英語の手話にはイギリス手話やアメリカ手話などがある。アメリカ手話は米国やカナダを中心に広く普及し、世界で手話を使う人の約7割が使うとされる。日本の手話とはまったく異なる。

 短期研修で訪れるボストンは、視力と聴力を失い、話すこともできないヘレン・ケラーを教えたアン・サリバンの出身地。ケラーもこの地で学んだ。こうした伝統から手話教育が根付いており、ボストン大教育学部では手話習得が必修という。

 8月9日までの研修期間中には、現地のろうあ者グループとの懇談も予定。学生たちは「実際に手話を使うのが楽しみ」と期待を膨らませている。

 研修に同行する同学科の菊地俊一教授(50)は「国際化が進んで今後、空港やホテルなどさまざまな場所でアメリカ手話ができる人材が必要になり、学ぶ意義は大きい」と話している。

(2008.6.13 中日新聞)
盲聾学校移転統合 再編計画案に盛り込まず 県教委、反対運動受け方針修正(愛媛)
2008年06月13日 (金) | 編集 |
盲聾学校移転統合 再編計画案に盛り込まず 県教委、反対運動受け方針修正(愛媛)

県立松山盲学校(松山市久万ノ台)を松山聾(ろう)学校(同市馬木町)に移転統合する再編計画について、県教委は11日、来年度から5年間で実施を目指す「県立学校再編整備計画案」には盛り込まない方針を固めた。卒業生らの反対運動の高まりを受けて当初の方針を修正した格好で、藤岡澄教育長が同日の県教委定例会で明らかにした。

 県教委事務局などによると、非公開の定例会では、委員から「慎重に進めるべき」「効率化は無視できないメリット」などの意見が出され、事務局が、移転統合について計画案に「先送り」と明記する方針を示したという。藤岡教育長は定例会終了後、先送りの理由について「(卒業生らの)理解を得るには十分な時間が必要だと思った」と述べた。

 この問題では、4月に卒業生らでつくる「盲学校を現在地に存続させる会」が移転統合に反対する7万3916人分の署名を藤岡教育長に提出。加戸知事もその後、「当初考えていたスケジュール通りには行きにくくなっている」との見解を示していた。

(2008年6月13日 読売新聞)
別府市議会 質問と答弁 手話通訳 傍聴席の障害者に向け
2008年06月12日 (木) | 編集 |
別府市議会 質問と答弁 手話通訳 傍聴席の障害者に向け

別府市議会は11日、聴覚障害者が定例議会の一般質問のやりとりを理解できるように手話通訳を初めて取り入れた。障害者の希望に応じて、質疑応答を書き取る要約筆記も行う。定例議会本会議での手話通訳と要約筆記は県議会、大分市議会でも導入されている。

 聴覚障害者が希望日の3日前までに県聴覚障害者協会(大分市)に申し込めば、通訳者が派遣される。聴覚障害者の通訳依頼は無料で、市が派遣回数に応じて同協会に業務委託費を支払う。

 この日は、聴覚に障害がある西村典子さん(57)ら女性2人=別府市=が傍聴席を訪れた。通訳者2人が市幹部と市議とのやりとりを手話で伝えると、女性2人はしきりにうなずいていた。

 西村さんは「今までも議会を見に行きたいと思っていた。通訳のおかげで議論の中身が詳しく分かった」と、満足そうに話していた。

(2008/06/12 西日本新聞朝刊)

黒川芽以 -主演ドラマ『私の恋と父』で手話に挑戦
2008年06月10日 (火) | 編集 |
黒川芽以 -主演ドラマ『私の恋と父』で手話に挑戦

女優・黒川芽以が9日、都内で行われたBS-iのスペシャルドラマ『私の恋と父』(7月7日放送 20:00?20:30)の記者会見に、プロデューサーの丹羽多聞アンドリウと共に出席した。

『私の恋と父』はカルピスにまつわる感動的な実話を元にしたテレビドラマ。昭和49年の日本を舞台に、聴覚障害者の父親と、家族思いの娘の物語が描かれる。このドラマで黒川は、手話で父親(国広富之)と心を通わせる娘の美也子を演じている。

黒川は「大切な家族の絆が描かれたドラマです。私が演じた美也子は、母親のいない家庭で主婦のような役割をこなす、しっかり者の娘です」と挨拶。全編手話で父親と会話するという難しい役に関しては「監督と意見をぶつけ合い役作りをしました。劇中の美也子の髪型も私から提案しました」と語った。また、ドラマの鍵となる手話に関して黒川は「撮影前に、手話の先生について練習しました。普段から身振り手振りで話す事が多いので、手話にはスムーズに入り込めました」と手話習得の裏話を披露した。

このドラマに隠されたもうひとつのテーマが乳酸菌飲料カルピス。プロデューサーの丹羽は「このドラマにも登場する手話の『恋』という言葉は、戦前のカルピスのポスターにあったストローをふたりで飲んでいるマークから出来ているんです」とカルピスと手話の意外な関係を明かした。

カルピスは「初恋の味」とも言われている。自身の初恋に関して黒川は「私の初恋はオレンジカルピス味です。オレンジが好きなので(笑)」とコメント。好みのタイプを訊かれると、「優しい瞳の人が好きです。そんな人が疲れて帰宅したら癒してあげたい」と笑顔を見せた。最後に黒川は「七夕にぴったりの夏らしい、どなたでも楽しめる作品です」と語り会見を終えた。なお、このドラマは、全編字幕付きで放送される。
(2008.6.10 マイコミジャーナル)
特別展:ろう学校の元球児たち、「差別」の歴史紹介??県立美術館 /福井
2008年06月09日 (月) | 編集 |
特別展:ろう学校の元球児たち、「差別」の歴史紹介??県立美術館 /福井

 ◇34年前、全国大会出場に「待った」??映像、新聞記事で紹介
 34年前の「全国高校軟式野球選手権大会」の県大会で優勝したが、「特殊教育学校」との理由で、一度は全国大会出場を拒否された県立ろう学校の球児たち。その後、全国の聴覚障害者が寄せた多くの声が日本高野連を動かし、全国大会への出場を果たしたエピソードは意外に知られていない。当時の経緯を映像や新聞記事で紹介する特別展が県立美術館(福井市文京3)で開かれている。8日まで。【大久保陽一】

 74年7月末、「もうひとつの甲子園」といわれる軟式高校野球選手権県大会で、県立ろう学校野球部は初優勝。しかし、北陸大会を制覇して全国大会へと夢を膨らませるメンバーに知らされたのは、「特殊教育学校の出場は県内の試合に限る」とする、高野連の規定だった。主将だった福嶋伸彦さん(50)は「野球によって差別されたという悔しさしかなかった」と振り返る。

 8月の北陸大会に、ナインはユニホーム姿で試合を観戦するなどして抗議。これを知った全国の聴覚障害者からも、「差別に負けるな」などの電話や電報が数多く学校に届き、高野連は特別枠で同校の全国大会出場を決めた。大阪府藤井寺市の藤井寺球場でその月に開かれた全国大会では2回戦で敗れたが、遊撃手だった浜田慎一郎さん(49)は「強豪チームと対戦できただけで大満足だった」と話す。

 特別展は福井市内で開催中の「全国ろうあ者大会」(全日本ろうあ連盟、毎日新聞社福井支局など後援)の一環で、当時のニュース映像を上映しているほか、毎日新聞記事の切り抜きなどを収めた福嶋さんのアルバムも紹介。福嶋さんは「ぜひ来てもらい、音なき白球を追った我々の思いと、困難を克服することの大切さを感じてほしい」と話している。

 午前10時?午後5時。入場無料。問い合わせは同大会実行委(0776・22・2808)。

毎日新聞 2008年6月7日
全盲・全ろうの福島氏に博士号、11日に東大で授与式
2008年06月07日 (土) | 編集 |
全盲・全ろうの福島氏に博士号、11日に東大で授与式

目と耳がともに不自由な東京大学先端科学技術研究センターの福島智・准教授(45)に、博士号が授与されることが決まった。

 全盲ろう者の博士号取得は日本で初めてといい、11日に東大駒場キャンパスで授与式が行われる。

 福島准教授は9歳で失明、18歳の時に聴力も失ったが、母親の令子さん(74)が点六つを組み合わせる点字を応用して、両手の指6本で福島さんの手をとんとんとたたく「指点字」を考案。盲ろう者として、国内で初めて大学(東京都立大)に進学した。

 障害者と社会のあり方を研究している福島准教授は、6年ほど前から博士論文の準備を始めた。言葉のない世界に陥った状況から、指点字で他人との意思疎通が再び可能になる過程を、日記や作文、録音テープなどの資料や、親や友人といった関係者の証言を基に分析。コミュニケーションでは口調や声の強弱といった話しぶりや間の取り方など、言葉の内容以外の感覚的な情報がいかに重要かを考察している。

 「人生をかけて、自分しかできない実験を続けているようなもの」と話す福島准教授は「コミュニケーションは空気や水や食べ物と同じぐらい重要だ」として、盲ろう者などへの支援の重要性を強調している。

(2008年6月7日 読売新聞)
34年前全国大会出場県立ろう学校元ナイン 音のない白球障害越えて
2008年06月06日 (金) | 編集 |
34年前全国大会出場県立ろう学校元ナイン 音のない白球障害越えて

沖縄・北城「遥かなる甲子園」元部員招き


 聴覚障害を乗り越え、34年前に全国大会へ出場した県立ろう学校の元軟式野球部員らが、甲子園出場を目指し、映画・漫画「遥(はる)かなる甲子園」のモデルにもなった沖縄県のろう学校硬式野球部の元部員と7日、対面を果たす。福井市手寄のアオッサなどで開催中の「第56回全国ろうあ者大会in福井」の特別企画として対談が実現。大会実行委員会では「全国的にろう学校の統廃合が進む中、栄光の歴史の1ページを振り返り、困難を克服することの大切さを多くの人に知ってほしい」としている。

 福井県立ろう学校軟式野球部ナインは、「球音や声が聞こえないため、動作が一瞬遅れる」というハンデを克服して1974年7月、高校軟式野球県大会で優勝。しかし、当時は特殊教育学校の大会出場を禁止する日本高等学校野球連盟(高野連)の内規があり、同年8月の北陸大会と全国大会への出場を拒否された。

 選手らは「これは差別や」と奮起し、北陸大会会場の福井県営球場でユニホーム姿で観戦するといった抗議行動を起こした。その結果、問題を知った人々の怒りの声が高野連に殺到し、全国大会に特別枠で出場することが認められた。

 この7年後、沖縄県立北城ろう学校(当時)にできた硬式野球部も高野連に加盟できず、他校と試合ができないなどの問題が起きた。障害や差別を乗り越えて地区大会に出場を果たすナインの苦闘ぶりは、漫画や映画に取り上げられた。

 特別企画は「遥かなる栄光」と題され、当時の両校部員計7人が、試合出場を果たした喜びなどを語り合う。「遥かなる甲子園」を描いた漫画家の山本おさむさんも参加する予定。

 福井県立ろう学校の軟式野球部元主将で、現在は陶芸家として活躍する越前町小曽原、福嶋伸彦さん(50)は「音のない白球を追って戦った仲間たちの熱い思い、苦難を乗り越えることの大切さを伝えたい」と話している。

 全国ろうあ者大会は8日までで、聴覚障害者や教育関係者ら約2100人が参加。聴覚障害者による陶芸や写真の作品展のほか、テーマ別パネル討論などがある。

(2008年6月6日 読売新聞)
世界ろうあ柔道で優勝 滋賀県警・山田光穂さん
2008年06月06日 (金) | 編集 |
世界ろうあ柔道で優勝 滋賀県警・山田光穂さん

滋賀県警警務課に勤務する山田光穂(こうすい)さん(26)=彦根市金沢町=が、5月にフランス・トゥールーズで開催された「世界ろうあ武道選手権」の柔道100キロ級で優勝した。日本人の個人優勝は29年ぶりの快挙。「壁に当たっても、頑張ればここまでできるんだ、ということを見てほしい」と喜んでいる。

 山田さんはロシアやアルゼンチンの選手ら5人との100キロ級リーグ戦に全勝して優勝。体重別の上位入賞者らが参加した無差別級でも3位に入賞した。

 得意の内またがよく決まったといい「思ったほど緊張しなかった。外国の選手は力があったが、自分の柔道ができた」と振り返る。

練習に励む山田さん=大津市で


 山田さんは乳児の時に高熱が原因で聴覚に障害が残った。両親の勧めで小学生の時に柔道を始め、近江高校に入学してから本格的な競技に取り組んだ。高校3年のインターハイでベスト16、進学先の龍谷大では副主将を務め、大学3年でも全国大会でベスト16に輝くなどの実績を持つ。

 県警に就職したのは警察官の兄の影響。聴覚障害のため警察官の夢はかなわなかったが、現在は警務課教養係の一般職員として機関紙の取材、編集を担当している。

 現在は彦根柔道連盟に所属し、近江高で週2回の練習を続ける。県警内の有力者を集めた特別訓練員と一緒に練習をすることもあり、訓練員とも互角に渡り合う。

 今回は日本ろう者武道連合から推薦を受けて出場した。来年9月に台湾で開かれる聴覚障害者のオリンピック「デフリンピック」への出場も有力視されている。「すべての障害者に、何事にも積極的に取り組んでもらえるよう、勇気を与えられたら」と意気込んでいる。
(2008.6.6 中日新聞)
改正道交法:施行 聞こえなくても大丈夫 ミラー活用と慎重な運転で
2008年06月05日 (木) | 編集 |
改正道交法:施行 聞こえなくても大丈夫 ミラー活用と慎重な運転で

改正道路交通法が1日施行され、全く耳が聞こえない人でも幅広のルームミラーの装着などで「安全運転が可能」として、普通自動車免許を取得できるようになった(<上>は運転時に表示が義務づけられた聴覚障害者マーク)。【小林多美子】

 ◇車種、まだ制限も
 これまで普通車免許を取るには、補聴器をつけて10メートル離れた車のクラクション程度(90デシベル)の音が聞こえる聴力が必要だった。

 02?03年度の警察庁の調べによると、普通車免許について、主要国を含む14カ国のうち、聴力で制限していたのは日本、イタリア、スペインのみ。

 今回の改正でようやく少数派を脱したが、制限の撤廃を求めてきた「障害者欠格条項をなくす会」の臼井久実子事務局長は「各国の状況を見れば、日本でももっと早くに実現できるはずだった」と遅すぎた国の対応にいら立ちを隠さない。

 警察庁によると、補聴器付きの免許取得者は約3万8000人(06年度)。千葉聴覚障害者センター職員の清本眞二さん(52)もその一人だ。今年で運転歴32年、5年以上無事故無違反のゴールド免許を持つ清本さんは「全く耳が聞こえない人でも私たちの運転と何も変わりない」と言う。

 補聴器をつければ大きい音は聞こえるが、音の区別はつかない。そのため実際にはほとんど音は頼りにせず、ルームミラーやサイドミラーへの丁寧な目視で十分に状況は把握できるという。

 救急車やパトカーなどが近づいたときも、「ミラーで赤色灯を確認したり、他の車両の動きで気付く方が早いし確実」と話す。

 警察庁の「安全運転と聴覚との関係に関する調査研究」によると、専門家の研究で、そもそも視覚だけで運転に必要な情報の9割は得られるとされる。

 同庁は05年度、音が聞こえないと運転上危険な場面として、車線変更や見通しの悪い交差点での緊急車両との遭遇などを想定し、聴覚障害者の協力を得て実験した。この結果、「ルームミラーの活用と慎重な運転で音を知覚できない点を補い、健聴者と同水準の安全運転ができる」と結論。通常のルームミラーより幅広のワイドミラーの装着と、車の前後部に聴覚障害者マークの表示を義務づける形で、聴覚障害者に免許取得の道を開いた。

 ただし、施行規則で商用ライトバンなど、いわゆる「4ナンバー」の車を除き、「専ら人を運搬する構造の普通自動車」に限定した。警察庁運転免許課は「荷物を積むことを前提にした車なので、ルームミラーが見えなくなる可能性があるため」と説明する。

 全日本ろうあ連盟、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、障害者欠格条項をなくす会の3団体は5月15日、「就労をはじめ、聴覚障害者の社会活動を著しく制限するもの」として制限の撤回を求める要望書を出した。全日本ろうあ連盟の久松三二(みつじ)・本部事務所長は「危険な積み方を避ければいいだけなのに、一律に除外するのはおかしい」と語り、車種の拡大を求めている。

 18歳以上で全く耳の聞こえない人(06年度)は約10万人とみられる。今後、免許取得を望む人は相次ぎそうだが、全国の自動車教習所のうち、警察庁に対し、聴覚障害者の受け入れ態勢を整備する意向を示したのは現時点で約7割にとどまる。

 障害者問題に詳しい法政大学現代福祉学部の松井亮輔教授は「障害者が対等な立場で社会参加するためのサポート態勢作りが求められている」と指摘する。聴覚障害ドライバーが拡大するかどうかは、社会の受け入れ方にかかっている。
(毎日新聞 2008年6月5日)

聴覚障害者対応、ばらつく自動車教習所 改正道交法1日に施行
2008年06月01日 (日) | 編集 |
聴覚障害者対応、ばらつく自動車教習所 改正道交法1日に施行

6月の道路交通法の改正で、重度の聴覚障害者が運転免許を取れるようになるが、自動車教習所の対応にばらつきが目立っている。1日から受け付ける教習所は神奈川県では全体の7割だが、東京都では半分以下。手話のできる指導員がいないことや教材がそろわないことが理由で、関係団体からは「運転免許は職業選択の幅を広げるので、積極的に対応してほしい」との声が上がる。

 静止した手を前方に移動させると「発進」、手を左方向へ曲げて進めると「左折」――。全日本指定自動車教習所協会連合会(全指連、事務局・東京)が昨年作った聴覚障害者のための教習用サインだ。「筆談や手話が難しい運転中でも簡単に分かる」(担当者)ように作成、冊子とDVDで学べるようにした。
(2008.5.31 日本経済新聞)
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